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書籍番号 30231
書  名 鈔本明実録 1-28(附:明実録校勘記 1-5)(全33冊)
シリーズ
データ A4 (精装)
ISBN/ISSN 7-80671-432-1
編著者 易行 孫嘉鎮責任編輯
出版年 2005年9月 
出版者 線装書局
価 格 253,000円(税込)


【内容簡介】

『抄本明実録』は、明代歴朝において官修された編年体史書『明実録』の
現存する抄本を影印したものであり、明代史研究の最も基本的な史料の一
つです。太祖朱元璋から熹宗朱由校まで15代の皇帝の事績を収録し建文朝
実録は『太祖実録』に、景泰朝実録は『英宗実録』に附載されています。
全13部・2,909巻から成り、朝廷各機関が提出した奏章・上奏文・勅命・
公文書を基礎資料とし、さらに地方官が収集した先朝の史料を加えて編纂
されました。皇帝の詔勅・法令をはじめ、政治・経済・軍事・外交・文化
・社会などの重要事項を年代順に詳細に記録しており明代史研究に不可欠
な第一級史料として極めて高い史料的・学術的・文献学的価値を有してい
ます。
本影印版は、初めて『抄本明実録』全体を完全影印した出版であり長らく
空白となっていた明代基本史料の刊行を実現した画期的な成果です。明代
では皇帝が崩御すると直ちに監修官・総裁官・纂修官が任命され前代皇帝
の『実録』が編纂されました。完成後は御製序文、進表、纂修官名簿編纂
凡例などを付し、草稿は焼却され、正本は内府に収蔵されました。嘉靖13
年(1534)以後は皇史?に移され副本は文淵閣に保存され後代の『実録』
編纂時の参考資料として利用されました。万暦年間には大学士申時行の命
によって校勘・抄写が行われ、以後多くの伝抄本が流布しましたが、巻数
や内容には異同や脱漏、誤写などが生じました。現在海外に残る伝抄本は
十数種に及びます。
1941年および1962年にも影印本が刊行されましたが、判型・文字ともに
小さく、流通部数も限られていたため利用には不便がありました。本版は
線装書局が明史研究者の協力のもとで原本を再スキャンし、大型16開判・
二段組で鮮明に印刷したもので、史料の判読性と閲覧性が大幅に向上して
います。

本書には次の十五朝実録が収録されています。

『太祖高皇帝実録』257巻(建文実録を附載)
『太宗文皇帝実録』130巻
『仁宗昭皇帝実録』10巻
『宣宗章皇帝実録』115巻
『英宗睿皇帝実録』361巻(景泰実録を附載)
『憲宗純皇帝実録』293巻
『孝宗敬皇帝実録』224巻
『武宗毅皇帝実録』197巻
『世宗粛皇帝実録』566巻
『穆宗庄皇帝実録』70巻
『神宗顕皇帝実録』594巻
『光宗貞皇帝実録』8巻
『熹宗悊皇帝実録』84巻

各実録には編纂経緯や纂修者、成立年代が明らかにされており例えば『太祖
実録』は永楽帝朱棣の命により三度にわたって改修され「靖難の変」の正当
化を目的として内容が改変されたこと、『英宗実録』には景泰朝実録が収録
されていること、『孝宗実録』には焦芳らの政治的立場が記述に影響してい
ること、『熹宗実録』では降清した馮銓が自己に不利な記事を削除したため、
天啓4年および天啓7年6月の記事が現存本では欠落していることなど各実録
の成立事情や史料批判上の問題点も理解することができます。
さらに本影印版には、『崇禎実録』『崇禎長編』『皇明宝訓』の三書を附録
として収録しています。『崇禎実録』は明朝滅亡により正式な官修実録が完
成しなかった崇禎朝の記録を補う重要史料であり、『崇禎長編』は崇禎年間
の政治・軍事・対清戦争などを詳述する編年史料、『皇明宝訓』は歴代皇帝
の詔勅・訓戒を集成した政治思想・統治理念を知るための基本文献です。
このように『抄本明実録』は明代の政治制度、皇帝と官僚機構、軍事、外交、
法制、財政、地方行政、社会・文化史など幅広い分野の研究に不可欠な基礎
史料であるとともに、版本・伝本・校勘・文献学研究においても極めて重要
な資料集となっています。