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書籍番号 45477
書名 徳清火焼山―原始瓷窯址発掘報告
シリーズ
データ B5 本文170頁 カラー図版64頁 (精装)
ISBN 978-7-5010-2435-3
編著者 浙江省文物考古研究所 故宮博物院 徳清県博物館編著
出版年 2007年11月 
出版者 巴蜀書社
価格(税込) 9,975円

【本書の特徴】(あとがき日本語より抜粋)
1.火焼山窯虻は今のところすでに発見、保存されている中で
唯一西周晩期から春秋晩期までの原始磁窯牡である。そして、
今までに発掘された窯址の中で最も早い、唯一原始青磁のみ
を焼造した窯牡である。龍窯に属すると指摘できる窯床遺跡
であり、中国早期の青磁焼造技術について論じるうえで非常
に重要な意義をもっています。
2.土敬墓(盛り土の墓)は江南地区特有の埋葬形式である。
その年代確定には主に類型学的な比較に依拠しており、地層学
的な証明は不十分である。しかし火焼山窯牡の場合、堆積が
非常に厚く、地層の重なり具合も明瞭で、器物の早期から晩期
までの変化が捉えやすい。この点において、今まで研究者に
よって為されていた器物の編年研究に対して、地層学による
裏づけが得られたのである。さらにその編年研究をさらに進めて
細分化し、西周晩期から春秋晩期までの年代測定の基本的
な基準を打ち立てることができた。
3.火焼山窯址の産品は非常に豊富であり、宙や鼎、集などの
青銅器礼器の倣製品を含む大量の製品が出土した。したがって、
江南の大型土敬墓から出土したこれらの器物の原産地を見つけ
ることができたと言える。このことは、当時の社会の手工業の
生産状況や交通運輸状況および社会的分業を研究する上で重要
な価値がある。同時に、青銅器礼器の倣製品は、碗、盤などの
実用器物は本質的に区別してあることから、身分や地位を顕示
するものの象徴でありその出現は社会階級の出現あるいは発展
を表しており、江南地区の呉越文明の発展、国家の形成を探る
上で重要な価値がある。(翻訳:復旦大学杉谷香袋子)