【内容簡介】
『作家』は、抗日戦争前夜の上海で刊行された現代文学月刊誌である。
1936年4月15日に孟十還の主編により作家社が創刊し、上海雑誌公司
が発行した。1936年11月15日に終刊となり、全2巻8期が刊行された。
本誌は、小説・戯曲・散文などの文学創作を中心とし、あわせて文学
評論、外国文学の翻訳、木版画(版画)作品を掲載した。執筆陣には、
魯迅、茅盾、巴金、蕭紅、蕭軍ら左翼・進歩派を代表する作家が名を
連ね、1930年代中国文学の重要な発表の場となった。
創刊号では、「文学は人間の現実生活と社会から離れることはでき
ない」という編集方針を掲げ、現実社会を反映した創作を重視する姿
勢を明確にした。この理念のもとで蕭軍の長編小説『第三代』を連載
するとともに、魯迅の「答徐懋庸並関於抗日統一戦線問題」をはじめ、
抗日民族統一戦線や文学の社会的役割を論じた重要な文章を
初出掲載している。1936年10月の魯迅逝去を受け、終刊号は魯迅追悼
特集として編集され、中国国内外の作家・文化人による追悼文や回想録
を集中的に掲載した。これらの記事は、魯迅研究および1930年代中国
文学史研究における重要な一次資料となっている。