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書籍番号 9832
書  名 応県木塔遼代秘蔵
シリーズ
データ B4 628頁(精装)
ISBN/ISSN 7-5010-0518-4
編著者 山西省文物局、中国歴史博物館主編
出版年 1991年7月 
出版者 文物出版社
価 格 39,600円(税込)

【内容簡介】

『応県木塔遼代秘蔵』は、応県木塔における2度の重要な考古学的
発見から出土した遼代の文化財を体系的に整理したものである。
本書は、1966年に仏塔の3階層から出土した銀製の箱に収められた
仏教文物と、1974年に4階層の仏像内部から出土した162点の印刷
物に焦点を当てており、その中には現存する唯一の遼代大蔵経の実
物や、最古の彩色套印作品である『釈迦説法相』が含まれている。
本書は実物の調査と文献研究を通じて、遼代仏教芸術が契丹と中原
の様式を併せ持つ特徴を明らかにし、遼代の印刷技術研究における
空白を埋めた。本書に収録された『神農採薬図』は、秘蔵品の中で
も稀な手描きの逸品であり、医学史と美術史の両面において研究価
値を有している。本書に収録された162点の遼代印刷物には、12巻
の遼代大蔵経が含まれており、実物の存在により、学界における
「架空の遼代大蔵経」をめぐる論争に終止符が打たれた。
そのうち『釈迦説法相』は鉱物顔料を用いた多色刷り印刷が採用さ
れており、宋・遼時代にすでに彩色多色刷り技術が確立されていた
ことを証明しており、一般に認められている元代の『金剛経注』多
色刷り本よりも300年以上も早いものである。秘蔵品には、講経文
や変文などの講唱類の俗文学作品も含まれており、例えば『大乗雑
宝蔵経』の変文や、番号80の『雑鈔』などがある。これらの文献は、
敦煌文書に次ぐ重要な発見であり、遼代の講唱文学の研究に重要な
資料を提供している。また、中国語や文字の発展・変遷、さらには
文学史、戯曲史、仏教史の研究においても重要な価値を有している。