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1.T11、BI19石組炉(東から)

 
書籍番号 53976
書   名 恩原1遺跡
シリーズ
データ A4 本文464頁 カラー図版25頁 モノクロ図版8頁
ISBN/ISSN
編著者 稲田孝司編集
出版年 2009年12月 
出版者 恩原遺跡発掘調査団
価格(税込) 8,400円

恩原1遺跡は、日本列島旧石器時代石器編年の基準資料として
重要であるばかりでなく、旧石器人の多彩な生活内容を知るに
不可欠な遺跡。本遺跡は岡山県北部の中国山地にあり、良好な
大山火山灰堆積層中で4枚の旧石器時代文化層の重なりが確認
された。AT層下位のR文化層は、さらに台形石器を含むR下層文化
層と砂川型石刃技法を含むR上層文化層とに分かれる可能性があり、
両文化層とも石器ブロックや焚き火跡などが環状ないし楕円形の
配列をあらわす。特にR下層の砂礫堆42ヵ所は、日本のみならず
世界の旧石器文化でも類例を見ない生活跡である。AT層上位の
O文化層は在地性の強い文化、その上のS文化層では瀨戸内系
の文化が卓越する。旧石器時代末期細石刃文化のM文化層は、
北東日本湧別技法集団による植民の証拠をのこす。表土層には
縄文時代文化層も含む。