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書籍番号 76668
書  名 金工品から読む古代朝鮮と倭―新しい地域関係史へ
シリーズ (プリミエ・コレクション 79)
データ A5 434頁
ISBN/ISSN 978-4814000814
編著 金宇大著
出版年 2017年3月 
出版者 京都大学学術出版会
価格(本体) 4,900円

4~6世紀の朝鮮諸国と倭の関係には謎が多い。両地域の古墳に副葬された
金銀の耳飾や大刀の精査を通じて、複雑に交錯する諸国の利害と意図を
読み解き、真の交流史像に迫る。

             目 次
                
序 章 古代日朝関係史の課題と金工品研究の可能性 ………………  3
  第1節 金工品研究の目的―美しき最先端技術の結晶 3
  第2節 半島文化流入の要因をめぐる認識
      ――「任那日本府」と倭の軍事的活動 5
  第3節 「日朝関係史」という二元的認識の問題点 6
  第4節 研究の方法と分析対象としての金工品 7
  第5節 具体的な検討対象 8
  第6節 本書の構成 10

第Ⅰ部 垂飾付耳飾の型式学的検討 ……………………………………  13
 第1章 新羅における垂飾付耳飾の系統と変遷 ……………………  15
   第1節 新羅の垂飾付耳飾をめぐる研究 16
   第2節 耳飾各部の分析 19
   第3節 系統の設定と編年 28
   第4節 新羅における垂飾付耳飾の変遷と製作体制 53
   小 結 64
 第2章 昌寧地域出土金工品にみられる特異性の評価 ……………  67
   第1節 金工品の製作地に関する議論 68
   第2節 昌寧地域出土金工品の検討 71
   第3節 昌寧における金工品製作の可能性 80
   小 結 88
 第3章 大加耶における垂飾付耳飾製作 ……………………………  91
   第1節 大加耶の垂飾付耳飾をめぐる研究 92
   第2節 耳飾各部の分析 94
   第3節 系統の設定と編年 99
   第4節 大加耶における垂飾付耳飾の変遷と技術系譜 111
   小 結 121
 第4章 日本列島出土垂飾付耳飾の製作主体 ……………………… 123
   第1節 日本列島出土垂飾付耳飾をめぐる研究 124
   第2節 個別資料の系譜的検討 126
   第3節 長鎖式耳飾の製作主体 136
   第4節 垂飾付耳飾の時期別様相 148
   小 結 153
 Column 1 考古学にやさしい国 155
 
第Ⅱ部 装飾付大刀の流通と製作技術伝播 …………………………… 157
 第5章 洛東江以東地域における装飾付環頭大刀の変遷 159
   第1節 「新羅」大刀をめぐる研究 160
   第2節 大刀各部の分析 163
   第3節 大刀群の設定 168
   第4節 新羅における装飾付大刀の変遷 184
   第5節 大刀製作体制の変化とその意義 188
   小 結 193
 第6章 百済・加耶における装飾付環頭大刀の製作技法と系譜 … 195
   第1節 百済・加耶の装飾付大刀をめぐる研究 196
   第2節 装飾付環頭大刀の基礎的検討 201
   第3節 百済・大加耶の大刀製作技術 220
   第4節 大加耶圏出土装飾付環頭大刀の系譜 223
   小 結 229
 第7章 朝鮮半島出土円頭・圭頭刀の系譜 ………………………… 231
   第1節 円頭・圭頭刀をめぐる研究現況と課題 232
   第2節 円頭・圭頭の定義と用語の設定 235
   第3節 朝鮮半島出土円頭・圭頭刀の基礎的検討 238
   第4節 円頭・圭頭刀の技術系譜とその意義 252
   小 結 256
 第8章 日本列島出土初期装飾付環頭大刀の系譜 ………………… 257
   第1節 既往の研究における初期装飾付環頭大刀の評価 258
   第2節 個別資料の系譜的検討 260
   第3節 初期装飾付環頭大刀の時期別様相 283
   小 結 287
 第9章 単龍・単鳳環頭大刀製作の展開 …………………………… 289
   第1節 単龍・単鳳環頭大刀をめぐる研究 290
   第2節 環頭部製作技法と外装の相関性 293
   第3節 半島製品の抽出と列島内製作の開始時期 307
   第4節 単龍・単鳳環頭大刀製作の展開 320
   小 結 324
 Column 2 製作方法を推定する 327
 終 章 金工品からみた地域関係史 ………………………………… 331
   第1節 統合編年区分の設定 331
   第2節 古代朝鮮諸国と倭の相互交渉 333
   第3節 今後の論点―次なる課題へ向けて 345
   おわりに 348
 参考文献 351
 図版出典 375
 表の出典 384
 あとがき 393
 索  引 397