大会開催趣旨
九州前方後円墳研究会では、昨年から「集落と古墳の動態」として、
集落を軸としながら古墳との関係についての検討をおこなっています。
第1回目であった昨年は、弥生時代終末期から古墳時代前期への移行期
についての検討をおこないました。
第2
回目となる今回は、おもに古墳時代前期末から古墳時代中期への
変換期に焦点をあて、各地の具体的な様相から当該時期の集落と古墳の
動態の関係性について検討したいと思います。このことで、より具体的
な九州各地域での社会像、古墳が築造されることの意味の一端が垣間見
えることを期待しています。 加えて、古墳時代中期は朝鮮半島系の
新しい生活様式や技術が列島各地に受容されていく時期にもあたって
おり、その動向と集落の変化、さらに古墳変遷や画期とのかかわりに
ついても触れることができればと考えています。
(第22
回 九州前方後円墳研究会宮崎大会事務局)
目 次
西幸子・濱口真衣
「古墳時代中期の集落と古墳の動態(福岡平野)」…………………
1
井浦一・白木英敏
「宗像地域における古墳時代中期の集落と古墳」
…………………… 15
中島圭・甲斐郁・宮本博喜
「筑前南部~筑後における集落と古墳
―古墳時代前期末~古墳時代中期―」
…………………………… 53
宇野愼敏・山口裕平
「豊前地域における古墳時代中期の集落と古墳」
…………………… 71
渕ノ上隆介
「佐賀平野における古墳時代中期の集落と古墳」 ……………………
115
林田和人
「熊本県地域における古墳時代中期の集落概観」 ……………………
135
長直信
「豊後における古墳と集落―前期から中期の様相を中心に―」 ……
155
甲斐康大・近沢恒典
「日向における古墳時代中期の集落と墳墓の動態」 …………………
197
橋本達也
「大隅・薩摩地域における古墳時代中期の集落と古墳」 ……………
217