【展覧会内容簡介】
玄界灘に浮かぶ壱岐島は、『魏志倭人伝』に記された「一支国」の
比定地として知られ、太古より北部九州(倭)と朝鮮半島(韓)や
中国大陸との対外交流の拠点として重要な役割を担ってきました。
「一支国」の国邑である「原の辻遺跡」は、交易の中心地にふさわ
しい巨大環濠集落。そこから出土する土器や青銅器には、倭と韓双方
のものがみられ、また漁撈具や農具、祭祀具などは、当時の一支国の
人々のくらしぶりを彷彿とさせます。
また、弥生時代後半期に入ると、「伊都国」の祭祀用土器や甕棺が
「一支国」でみられるようになることから、両国が主導する倭の対外
交易体制が確立し、強いつながりがあったことが分かっています。
本展は、「伊都国から倭人伝の国々を探る」シリーズの第2弾。
150点を超える重要文化財をはじめとする壱岐の至宝の数々が糸島に
集結します。
【図録目次】
はじめに………………………………………………………………
4
第Ⅰ章 一支国の国邑と人々のくらし …………………………
7
第Ⅱ章 倭人伝の時代の一支国と伊都国 ……………………… 11
第Ⅲ章 一支国を支えた衛星集落の様相 ……………………… 27
第Ⅳ章 壱岐島の首長墓~巨石墳の時代~ …………………… 35
おわりに …………………………………………………………… 46
特別寄稿 『魏志倭人伝』に記された「南北市糴」の具体像 49
古澤義久(長崎県埋蔵文化財センター)
主要展示品目録 …………………………………………………… 57
主要参考文献 ……………………………………………………… 59
協力者一覧 ………………………………………………………… 60