刊行元の野良考古学研究所からのお知らせです。
※野良考古学研究所の売上金の一部売上金の一部は、
「令和2年7月豪雨災害義援金」に充てられます。
【内容簡介】
序
野良考古学研究所は、野良アーキオロジストとして活動
してきた筆者の私設研究所である。
2019年5月、野良考古学研究所研究報告第1冊として
『方格規矩鏡集成分類データ-中国文献編その1-』を刊行し、
2020年4月現在では、国内外の図書館に蔵書されるにまで
至った。
その第2弾として、方格規矩鏡集成分類データの続編、
あるいは他鏡種の集成分類データの刊行を企画していたが、
昨今、日本列島で相次いで発見されている板石硯の研究に
触れる機会を得た。その際、野良考古学研究所でも、この
相次ぐ日本列島での板石硯の発見に寄与できることはないかと
模索した結果、日本列島の弥生時代~古墳時代に併行する、
中国大陸の戦国時代~南北朝時代における随葬硯の集成と
学会誌への拙文の投稿を致すことを決めた。
幸いなことに、拙文「中国墓に随葬された石硯の基礎的
研究」(『七隈史学』第22号)が学会誌に掲載され、ここに
野良考古学研究所研究報告第2冊として、『戦国~南北朝墓
の随葬硯集成-「中国墓に随葬された石硯の基礎的研究」
補遺編-』を刊行する運びとなった。
拙文では、漢代を中心とした石硯・石研と一部陶製硯・陶研
の法量について分析し、拙文末に一覧表を付けたが、紙幅の
都合で、硯などの図面はほんの一部しか掲載しておらず、
それでは拙文が示すものも大きく提示されていない。
従って本書では、拙文末に付けた表の硯や研の図面を提示
することを主眼とする。その際、拙文では触れていない魏晋
南北朝時代の青瓷硯にも触れる。筆者が集成した硯及び関連品
は延べ627点で、11,000の中国墓葬から集成した。概算すると、
硯及び関連品を随葬した中国墓葬は約5.65%である。
末筆ながら、拙文及び本書が日本列島における板石硯研究に
寄与することを祈念する。
【目次】
序
凡例・・・1
戦国~南北朝墓の随葬硯・・・3