観光考古学とは、「遺跡を観光資源として捉え、活用の方策に
ついて考古学を軸に関連分野とともに総合的に考えていくことを
目的とする」ものです。2019年4月1日から文化財保護法が一部
改正され、文化財の保護・保存から積極的に活用を重視し、観光
活用や長期にわたるインバウンドを目指そうとしています。
観光考古学会はこのような転換期に際し、観光と考古学の融合
を図り、地域における文化財の調査・研究と保存・活用を学び、
共に協力し交流を重ね地域振興を目的として2019年5月10日に
設立された学会活動です。本学会の機関誌『観光と考古学』では、
遺跡や文化財の活用の可能性を様々な視点から探り、提言して
行きます。
【目次】
巻頭言 観光考古学会の発足にあたって
坂詰秀一 3
創刊に寄せて 文化財の活用と観光立国
馳 浩 4
武蔵国分寺の保存と資源活用 井澤邦夫 6
文化財保護行政の動向
-特に観光との関係に着目して-
中岡 司 7
文化遺産と観光
河田敦弥 8
文化財の「マネジメント」ができる人材は?
柳澤伊佐男 10
文化財情報の発信・マスコミからの提言
多可政史 11
特集・シンポジウム 葛飾柴又の文化遺産と観光
-文化遺産・観光振興・シビックプライドの関係性-
趣旨説明
橋本眞紀夫 12
開会挨拶
望月日靖 13
那波市郎
13
基調講演 葛飾柴又の観光と観光考古学
坂詰秀一 13
報告1 文化遺産としての葛飾柴又の魅力
伊藤 毅 14
報告2 葛飾柴又の伝統を守り後世に伝える
天宮久嘉 20
報告3 葛飾柴又の歴史的・文化的資源と観光振興
谷口 榮 24
報告4 葛飾柴又の観光的魅力
曽根豊太 34
ディスカッション 38
シンポジウムに参加して 観光考古学への期待
福井恒明 46
観光考古学会第1回シンポジウムに参加して
五十嵐聡恵 47
寄稿 ARCHAEOLOGICAL JAPAN: FAVORITE PLACES AND
THINGS
Richard L.
Wilson 50
大学博物館からみた文化財資料の保存と活用 土生田純之 54
文化財の保存と活用における事例紹介 中村 萌 55
文献紹介 『観光考古学』(考古調査ハンドブック7)
田尾誠敏 58
ケーススタディ
60
地域短信 もずふるフォーラムin大蔵屋
山中鹿次 62
「埴輪づくり体験で地域活性」の報告