【内容紹介】
八尾市内で発掘された考古資料が河内の歴史、さらには、
この国の歴史において
もつ意義を描く。
◎八尾市内の考古資料から河内をみた時代ごとのテーマ別論考。
◎ビジュアルな図や写真を使いながらわかりやすく解説。
◎口絵カラー
8頁、本文カラー 482頁。
◎各テーマに精通した研究者、総勢21名による執筆。
【目次】
口絵
凡例
本書における考古学上の時代・時期区分年表
八尾市城の遺跡分布図
第Ⅰ章 後期旧石器時代
人類文化の始まり-旧石器時代-
1.
古大阪平野の自然環境
2. 二上山とサヌカイト
3.
古大阪平野における旧石器時代の石器群
第Ⅱ章 縄文時代
縄文時代の八尾
1.
近畿の縄文土器編年と市内出土の縄文土器
2. 土器等からみた縄文時代晩期における他地域との交流
3.
縄文時代の食生活
4. 縄文時代のいのり
第Ⅲ章 弥生時代
弥生時代の八尾
1.
弥生開始期の具体相
2. 初期水田-水稲農耕の始まり-
3.
弥生時代前期の遠賀川系土器の広がりとその変化
コラム1 土器の編年と暦年代
4.
環濠集落の形成と墓制
5. 弥生時代中期の土器の移り変わり
6. 生駒山西麓産土器とその動態
7.
弥生時代中期の大規模集落-拠点性とその意義-
8. 方形墓の世界
9.
青銅器の生産と銅鐸の埋納
コラム2 銅鐸の三次元計測
10. 石材流通と石器組成
11.
東西市糴
12. 弥生時代後期の土器の移り変わり
13.
弥生時代後期の絵画土器と記号文土器
コラム3 中田遺跡の大形器台とその性格
14.
高地性集落の出現と消長
15.
土器の大量廃棄と集落の移動
コラム4 八尾南遺跡の洪水による埋没集落
16. 鉄器の出現と普及
17.
水田開発と農業生産力の実像
18. 弥生時代後期の墓制
第Ⅳ章 古墳時代
古墳時代の八尾
1.
古式土師器の移り変わり
2. 庄内式?の成立と拡散
3. 古墳時代早期から前期前葉の外来系土器
4.
古墳時代中期から後期の土器の移り変わり
5. 中河内の古墳と百舌鳥・古市古墳群
6.
中河内地域の古墳変遷
7. 中河内の円筒埴輪の変遷
8. 楽音寺・大竹古墳群のすがた
9.
心合寺山古墳築造の背景
10. 水の祭祀場を表した埴輪
11.
八尾市出土の青銅鏡集成
コラム5 三角縁神獣鏡の三次元計測
12. 河内湖を行き交う船と地域交流
13.
古墳時代に始まる新たな祭祀の形
14. 河内平野の渡来人とその足跡
15.
朝鮮半島系土器から見た渡来人の故地
16.
高安千塚古墳群と中河内の群集墳
コラム6 大英博物館のガウランドコレクションと高安千塚
17.
高安千塚古墳群と中河内の集落
18.
物部氏の拠点とその関連遺跡
コラム7 文書に残されていた八尾の考古資料の発見
~『埋蔵物録』と東洋文庫所蔵『梅原考古資料』~
第Ⅴ章 飛鳥・奈良時代
飛鳥・奈良時代の八尾
1.
飛鳥・奈良時代の集落
2. 飛鳥・奈良時代のくらしの器とその変化
3.
市域の古代寺院と出土瓦
コラム8 成法寺遺跡の竹状模骨丸瓦
4. 河内の古道
5.
高安城跡の研究と現状
6. 考古資料からみた由義寺と由義宮
7.
まぼろしの由義寺の塔 発見-由義寺塔の特異性-
8. 条里地割のはじまり
9.
古代の文字資料
10. 市内における古代の祭祀
第Ⅵ章 平安・鎌倉時代
平安・鎌倉時代の八尾
1.
平安時代から室町時代の土器の移り変わり
2. 市域の平安時代後期以降の寺院と出土瓦
3.
平等院で使われた河内向山系瓦と向山瓦窯
4. 中河内地域出土の平安時代の緑釉陶器
5.
古代・中世の井戸の変遷
第Ⅶ章 室町時代から江戸時代
室町時代から江戸時代の八尾
1.
南北朝動乱以降の村のすがた
2. 八尾における寺内町の成立
3.
考古資料からみた八尾城の位置について
4. 発掘調査成果からみた大和川の付け替え
5.
大和川付け替え前後の水田
巻末資料
用語解説
考古部会の活動