【紹 介】
1987年に岐阜県大垣市教育委員会の文化財担当者となられて
以来、精力的に考古学研究を進めてこられた中井正幸さんが、
2021年に還暦を迎えられ、3月をもって大垣市を退職される。
本書は、中井さんが精魂傾けてこられた昼飯大塚古墳の発掘
調査でお世話になった者、そして同じ頃に中井さんとご縁の
深い京都府向日市でおこなわれた寺戸大塚古墳の発掘調査に
従事した者など、計31名が持ち寄った原稿を、1冊にとりまと
めたものである。巻末には、中井さんの略歴や業績一覧等を
掲載した。
【内容目次】
《献呈論文》
奈良盆地東南部の古墳への他地域の
有力者埋葬説をめぐって(石井智大)
美濃・飛騨の銅鐸小考(石橋茂登)
古墳時代倭鏡の鋳掛け(岩本崇)
鉄製農具・工具研究史からみた古墳時代社会
へのアプローチ(魚津知克)
岐阜県船来山古墳群の渡来系移住民
-生産用具の検討を中心に-(河野正訓)
地域圏の解体と再編
-前方後方墳の分析と墳形にみる地域性-(川畑純)
日本列島出土三葉環頭大刀の系譜(金宇大)
宮司井手ノ上古墳出土三角板革綴短甲の再検討Ⅰ
(阪口英毅)
尼塚4号墳副葬品の追跡とその組成復元(髙木清生)
魏志倭人伝からみた弥生時代倭の天然資源(高田健一)
6世紀後半の捩り環頭大刀と古代氏族の動向(髙松雅文)
ガンダーラ地方の仏教寺院における塔院の造営順と
彫刻材質の比率(内記理)
弥生時代のミニチュア土器とその表現
-東海地方西部の資料から-(中谷正和)
美濃地域における古墳から寺院への変遷過程(林正憲)
美濃における古墳時代集落の形成とその画期
宮之脇遺跡A地点を中心とした検討-(早野浩二)
昼飯大塚古墳の埴輪生産体制再考(廣瀬覚)
大垣市東町田墳墓群からの着想(福永伸哉
中国南京市における最近の埋蔵文化財保護について
-『南京市地下文物保護条例』の紹介-(藤井康隆)
狩猟民の再来
-剥片尖頭器石器群南進のタイミングと速度-(松本茂)
東海西部の石製品と前期古墳(三浦俊明)
美濃地域における横穴式石室の空間利用
-船来山古墳群の事例から-(森島一貴)
後期埴輪生産と権力をめぐる諸問題(和田一之輔)
《中井正幸さんの還暦に寄せて》
中井正幸さんの背中を追いかけて(梅本康広)
中井正幸さんとの昼飯大塚古墳での思い出(岡寺良)
中井正幸さん還暦御祝(奥山貴)
中井さん
御還暦おめでとうございます(加納翔子)
昼飯大塚古墳第9次調査に参加させていただいて
(岸本泰緒子)
中井さんから頂いた助言(
笹栗拓)
中井さんとの思い出(砂田普司)
中井正幸さんの還暦を祝して
-昼飯大塚古墳の思い出-(清家章)
中井さん還暦のお祝いに寄せて(中川敬太)
《中井正幸さん略歴・業績一覧・写真集》