国宝銅鐸出土の加茂岩倉遺跡や、山陰地方独特の弥生墳丘墓として
有名な西谷墳丘墓、そして岩見銅山の調査などによって、島根県の
考古学研究に大きな足跡を残した著者ならではの、古代出雲および
石見地方の遺跡と歴史がそくわかる探訪記。遺跡の保存と地域の歴
史解明から「地域再生」の力を見出していく。
【刊行元HPより】
〔目次〕
第1章 山陰の考古学陣営に加わる
1 島根大学の考古学研究室
2 地域考古学の歩み
3 開発と遺跡破壊の進行
4 大学と市町村をつなぐ
第2章 古代出雲に向き合う
1 弥生墳丘墓の共同研究
2 荒神谷遺跡の発見
3 出雲平野に狙いを定めて
4 古代金属生産の探究へ
第3章 開眼する古代出雲
1 『出雲国風土記』の世界
2 古曽志古墳、小丸山古墳の破壊
3 国府都市とその周辺
4 浮かび出る古代の郡・郷
第4章 石見の遺跡と地域史探訪
1 護るぞ!三宅御土居跡
2 益田潟と背後地域
3 「中国太郎」とその流域
4 石見国府出現とその前後史
第5章 地域の明日を見つめる
1 歴史博物館と世界遺産
2 中国を旅する
3 たどりついた「駅商国家」論
4 田和山遺跡の保存に寄せて
跋 「おたがいさま」と共同・協働