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書籍番号 81717
書  名 続々・邪馬台国論争の新視点―東アジアからみた九州説―
シリーズ
データ A5 194頁
ISBN/ISSN 978-4639027829
編著者 片岡 宏二著
出版年 2021年9月 
出版者 (株)雄山閣
価 格 2,640円(税込)

 【内容紹介】

「魏志」倭人伝や「後漢書」東夷伝は、倭をどのようにみていたのか。
 中国の史料と邪馬台国時代遺跡における遺物の発掘状況などをもとに、
2~3世紀の中国・朝鮮半島と日本の関係、そして邪馬台国の実態に迫る。

 【目次】

第1章 本居宣長と偽僭説
 第1節 本居宣長と古代史
 (本居宣長を取り上げた理由/本居の「やまとこころ」/『偽僭説』の
  生まれた背景 /『馭戎慨言』)
 第2節 倭の二元国家論
 (新井白石と本居宣長/『魏志』倭人伝が描いた世界/新鮮な本居の
 『偽僭説』)
第2章 邪馬台国時代の年代
 第1節 邪馬台国時代とは
 (邪馬台国時代の定義/邪馬台国時代は弥生時代か古墳時代か/考古学
  知見と邪馬台国論争)
 第2節 土器型式と絶対年代
 (九州の土器と近畿の土器/倭の大乱と環濠)
第3節 九州の土器
 (西新式土器とは何か/西新式土器の年代/西新式土器と庄内式土器の
  関係)
第3章 中国がみた「倭」
 第1節 前漢との交渉のはじまり
 (「倭」から始めた交渉/前漢時代の「倭」の地域/「倭」の語源/楽浪
  郡設置以前の倭の交渉)
第2節 「倭」認識のはじまり
 (「倭」の存在をにおわせる伝説/倭への渡来の原因/衛満朝鮮と楽浪
  郡設置/楽浪郡設置の影響)
第3節 一つでない「倭」
 (変化する「倭」の領域/「敵の敵は味方」的な邪馬台国論)
第4章 邪馬台国時代の北部九州
 第1節 「ツクシ」とは
 (神話に登場するツクシ/ツクシの語源/ツクシの遺跡/もともとの「倭」
  とその拡大)
 第2節 ツクシを取り巻く北部九州の世界
 (トヨの世界/国境としての筑豊地域/立岩以後の遠賀川流域)
 第3節 ツクシの南、狗奴国の問題
 (ヒの世界/菊池川流域の地形/邪馬台国時代の菊池平野の特徴/肥の土器
  文化/菊池平野の邪馬台国時代遺跡/菊水地峡帯の遺跡/菊鹿盆地の環
  濠集落群) 
 第4節
  邪馬台国と狗奴国
 (邪馬台国との境/邪馬台国と狗奴国の火だね/狗奴国と魏の関係)
第5章 倭人とそとの世界の接点
 第1節 持衰とは何者か
 (航海儀礼/持衰) 第2節 邪馬台国の使者はどこまで行ったのか
 (倭国王帥升/卑弥呼以前の朝貢/卑弥呼の朝貢/対馬の銅矛が語るところ)
 第3節 魏の使者はどこまで来たのか
 (魏が送った三回の使者/魏の使者が来たところ)
 第4節 考古学からみた交易
 (交易形態の変化/大倭・一大率の役割) 
第6章 『魏志』倭人伝と東アジア
 第1節 陳寿が『魏志』倭人伝を著した背景
 (魏志が書かれた背景/歴然とした文明の差/倭人伝にはどうして「人」が
  入るのか)
 第2節 中国は日本をどうみていたのか
 (『魏志』倭人伝は歴史書か)