【紹介文】
群馬県南西部には、イタリア・ポンペイのように、榛名山噴火の
火山灰の下に5世紀の景観と生活の跡がそのまま残されていた。
首長の館跡を中心に、古墳・水田経営の跡・農民の住居跡の発掘
調査や渡来人の遺物などから5世紀の地域社会の全体像を復元する。
【目次】
第1章 首長居館の発見
1 居館発見以前
2 姿をあらわした巨大施設
第2章 館の構造を読み解く
1 三ツ寺Ⅰ遺跡の位置と全体像
2 濠を掘り、川を堰き止め、石を積む
3 館内部には何があったか
4 見えないものを想定する
5 築造・改築・廃棄のプロセス
第3章 遺物が語るもの
1 遺物の出土状態
2 首長が独占した先進技術─冶金遺物
3 祭儀のための道具たち
4 土器たちの語るもの
第4章 聖水祭祀
1 三ツ寺Ⅰ遺跡の特性
2 水の祭儀を司る首長
第5章 古墳時代の地域社会
1 首長による政治・経済活動
2 古墳から見る首長の政治領域と儀礼
3 人びとの暮らしと神マツリ
第6章 三ツ寺Ⅰ遺跡の首長像