【紹介文】
7世紀後半から9世紀にかけ、律令国家は蝦夷の激しい抵抗を受けな
がらも、東北支配を拡大していった。それを支えたのが国府多賀城
の後背地、福島県相馬地方の鉄生産である。大量の武器・農耕具・
仏具を供給するために推進された古代製鉄の全貌を明らかにする。
目次
第1章 真金吹く郷
1 古代の鉄づくり
2 姿をあらわした製鉄遺跡群
3 律令国家と製鉄遺跡群第2章 木炭窯を掘る
第2章 木炭窯を掘る
1 木炭窯の種類
2 木炭窯の展開
第3章 製鉄炉を掘る
1 箱形炉
2 竪形炉
3 「踏みふいご」付設の箱形炉
4 製鉄炉の展開
第4章 製鉄経営の解明
1 製鉄技術はどこからきたのか
2 何がつくられたのか
3 指導者の墓と管理施設
4 国府多賀城とのかかわり
第5章 律令国家の対蝦夷政策
1 蝦夷の反乱と行方軍団
2 郡司層による生産体制の整備
3 鉄生産の広がりと環境破壊
第6章 その後の製鉄遺跡