【内容簡介】
本書は令和五年9月30日から12月3日の間に開催する秋季特別展
「駅家発掘!―播磨から見えた古代日本の交通史―」の展示図録
です。日本が本格的な国家建設に取りかかった1,300年前、奈良の
都と九州の大宰府を結ぶ山陽道沿いには、行き交う使者が馬を乗り
継ぐ「駅家」という施設が建設されました。播磨の駅家は遺跡から
所在を推定できるものが多く、当館では開館以来継続的に発掘調査
を実施しています。
この全国最先端の調査研究により、文献に記された駅家の遺構が
現地で次々と見つかるなど新たな発見がありました。
本展では、県内および山陽道各地の調査事例をもとに、古代の交通
インフラの実態を紹介します。
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目 次
ごあいさつ
Ⅰ 律令制下の交通体制
律令国家と中央集権体制
平城京特別史跡平城宮跡
播磨国調邸平城京左京五条四坊八坪、九坪
播磨国府本町遺跡
葦屋駅家深江北町遺跡
古代山陽道福里地点
印鐸神社
特別史跡大宰府政庁跡
国指定史跡鴻臚館跡
Ⅱ 唯一の大路「山陽道」
布勢駅家小大丸遺跡
岸本道昭(たつの市立埋蔵文化財センター)
野磨駅家国指定史跡落地遺跡
島田 拓(上郡町郷土資料館)
Ⅲ 山陽道の駅家を掘る
賀古駅家 古大内遺跡
坂元遺跡
邑美駅家 長坂寺遺跡
大市駅家 向山遺跡
高田駅家 辻ケ内遺跡
池田征弘((公財)兵庫県まちづくり技術センター)
Ⅳ 山陽道往還
明石駅家 大蔵中町遺跡
夷守駅家 内橋坪見遺跡
西垣彰博(粕屋町教育委員会)
小田駅家 毎戸遺跡
西野望(矢掛町教育委員会)
下道圀勝圀依母夫人骨蔵器
下道氏墓域出土骨蔵器
Ⅴ 考察編
一 播磨国駅家の調査研究最前線
―播磨国駅家の「定様」―
二 土器から見た播磨の駅家
三 駅家と播磨国府系瓦
池田征弘((公財)兵庫県まちづくり技術センター)
四 播磨から見えた古代日本の交通史
参考文献
出品目録
謝辞・協力