平成25年(2013)、福岡県古賀市の船原古墳に隣接した土坑に
大量の豪華な馬具が埋納されていることがわかりました。これら
の朝鮮半島の影響を受けた馬具たちは当時の国際交流を物語るう
えでも、重要な知見を与えてくれます。今回の展覧会では、船原
古墳と近い時期の国宝の藤ノ木古墳や綿貫観音山古墳、沖ノ島祭
祀遺跡などから出土した高度な金属工芸技術が施された馬具を展
示しております。特に馬冑は日本では3例しか出土しておらず、
今回はそのすべてが一堂に介しております。
金色にかがやき、精緻な文様を生み出す高度な金属工芸技術が
施されたそれらは、まさに古墳副葬品の精華と言えるでしょう。
奈良県藤ノ木古墳や群馬県綿貫観音山古墳から出土した国宝の
馬具をはじめ、列島規模で馬具をご紹介。
【目次】
・総 論 船原古墳の調査・研究最前線
・序 章 三国丘陵から船原古墳への道
・第一章 船原古墳の世界
・第二章 装飾された馬具の至宝
・第三章 渡来と在来の展開
・第四章 古墳に馬を描く文化
・終 章 古墳を探る科学
特論・資料