大阪の名刹として知られている四天王寺は、飛鳥時代の創建以来、現在
にいたるまで法灯が守り伝えられているわが国でも貴重な歴史遺産の一
つです。四天王寺は、中央集権国家の基礎が築かれ、大陸からの先進文
化の受け入れが盛んだった飛鳥時代の初めに創建されました。北には外
交の玄関口にあたる難波津を擁し、洗練された仏教文化を対外的に示す
役目を果たしていました。聖徳太子が建立したとして有名ですが、創建
以来、その時々の政治体制の変化に応じて伽藍の整備・改修が繰り返さ
れたことはあまり知られていません。四天王寺の伽藍造営の歴史は、わ
が国の政治体制の変遷を物語ってくれるのです。
今回の展示では、出土瓦の最新研究からわかってきた飛鳥時代から平安
時代初めの四天王寺の歴史をご紹介します。小さな瓦の破片が紡ぐ壮大
なストーリーをご覧ください。(本展示会案内より抜粋)
【目次】(章立て)
プロローグ 四天王寺と古代王権 舘野和己
……………… 10
第一章 四天王寺と上宮王家 ………………………………………
14
第二章 四天王寺と難波政権 ………………………………………
28
第三章 四天王寺と律令国家形成鞏の政権 ………………………
36
第四章 四天王寺と聖武天皇 ………………………………………
43
第五章 四天王寺と称徳・道鏡政権 ………………………………
53
第六章 四天王寺と平安の新都造営 ………………………………
61
第七章 四天王寺と橘氏 ……………………………………………
66
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