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書籍番号 82360
書  名 土器研究の可能性-新たな分析と弥生社会-
シリーズ (令和6年度夏季特別展 大阪府立弥生文化博物館図録77)
データ A4 116頁
ISBN/ISSN
編著者 大阪府立弥生文化博物館編集
出版年 2024年7月 
出版者 大阪府立弥生文化博物館
価 格 1,760円(税込)

 【紹 介】
 
広く世界各地で出土し、時代や地域によってさまざまな特徴をもつ
土器は、年代をはかる「ものさし」あるいは地域と地域のつながり
を示す指標として重視され、考古学のもっとも基本的な分析対象の
一つとされています。
その研究の歴史は古く、膨大な成果が積み重ねられてきましたが、
近年、自然科学、民族考古学、文字史料との総合研究など、新たな
視点に基づく多様なアプローチが試みられています。
本展では、このような土器研究の新たな展開を紹介したうえで、個
性的な粘土と高度な技術を用いて生産され、弥生時代像の解明にお
いて重要な位置を占めてきた、生駒山西麓産(いこまやませいろく
さん)土器について検討を行います。この土器群の生産・流通を新
たな視点から捉えなおし、その背景にある弥生社会の特質に迫ります。

もくじ
 2 もくじ・凡例
 3 ごあいさつ
 4 プロローグ
 8 第Ⅰ部  土器研究の新展開
  9 第1章  はかる―自然科学的分析―
  16 第2章  くわわる―民族考古学的研究―
    (コラム)土器が回る? 人が回る?
  24  第3章  よむ―土器と文字史料の総合研究―
    (コラム)弥生時代絵画の解釈
 28 第Ⅱ部  生駒山西麓産土器の展開
   29 第4章  つかう―縄文時代晩期・弥生時代前期―
   36 第5章  おくる―弥生時代中・後期―
     (コラム)弥生博所蔵・船橋遺跡出土土器の性格
     (コラム)模倣された生駒山西麓産の壺
   50 第6章  いとなむ―弥生時代終末期以降―
     (コラム)生駒山西麓産土器にかんする研究の歴史
 60  エピローグ
 63 特別論考・論考
  64 籾圧痕の背後に見えるもの
       ―土器に隠された穀物の探求とその意義―
                    熊本大学大学院教授     小畑弘己
  74 土器の民族考古学的研究の可能性
                    早稲田大学文学部准教授 中門亮太
  84 器名考証研究から生活用具論へ
       ―土器を語るための二つのコトバ―
                    奈良文化財研究所 室長   森川  実
  98  生駒山西麓産土器と二上山産サヌカイト
                      大阪府立弥生文化博物館 館長     禰冝田佳男
                     
  108  図版目録
  109  出品目録
  111  主な参考文献
  115  展示にかかわる遺跡地図
  116  お世話になった関係者・機関