【内容簡介】
道具を使って文字を書く―。今日では当たり前の行為である筆記の
文化は、いかに生まれ発展してきたのか。文字が持つ権威・宗教性
・芸術性などの側面に触れつつ、文字の種類や記録法などの歴史を
紹介。文字と同時に変化し日本へ伝播した筆・墨・硯・紙など、
筆記具の造形や装飾に着目し、著者独自の実験も交えて描き出す、
古代東アジアの文化史。
【目次】
移りゆく文字と文房具―プロローグ
人類と文字
人類による文字の営み
文字前史―文字と記号
人間は文字で何をしてきたか
東アジアの文字とその歴史
漢字の誕生と広がり
韓半島の初期文字使用
日本の初期文字使用
書くという行為
筆記行為のあれこれ
文房具―もう一つの文字文化
研究素材としての文房具
墨書を彩る道具たち
筆 文字を生み出すアジアのペン
墨 記録を伝える悠久のインク
硯 現代に残る筆記の記憶
書写材料 文字を体現するメディア
書写の実験考古学
古代文房具を使用した人々と社会
文房具を使った人とその場所
文房具が使われた社会
文字と文房具と古代国家―エピローグ
あとがき
参考文献