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書籍番号 64679
書   名 古鏡今照・中国銅鏡研究会成員蔵鏡精粹(全2冊)
シリーズ (浙江民間収蔵精品走進博物館系列特展之七)
データ A4 611頁 (精装)
ISBN/ISSN 978-7-80735-895-4
編著者 浙江省博物館編
出版年 2012年3月 
出版者 文物出版社
価格(税込) 25,200円

 本書は、中国の商代から清代までの古鏡300面を、個人所蔵だけで上下二冊に
纏めたものであり、300面という多数の鏡を体系的に配列している。
著名な蒐集家である孔震氏や王珍意氏などの鏡も含まれており、中には非常に
貴重な孔震氏蔵の永元三年(92年)「神仙画像鏡」が初めて公開されている。
 また、本書の最大の特徴は、各時代、各鏡式で、ワレやサビのない古美術と
して秀でた鏡を集め、写真が非常に良く、左右どちらかに拡大写真を載せている
ので、細部まで観察でき、従来ありがちだった、中国古鏡図録を見終わったあと
の虚しさがなく、まるでオークション図録をみているような爽快感に陥るほどである。
また、蜀鏡として有名な「三段式神仙鏡」から「画文帯同向式神獣鏡」への移行期
の鏡も複数あり、資料的価値も極めて高い。
 これに先立ち、清華大学教授で著名な古鏡コレクターでもある王鋼懐氏が、
清華大学に寄贈した鏡を集成した「清華銘文鏡」も刊行されるなど、「個人所蔵
の銅鏡の集成」と「写真の鮮明さ」といった観点から、今後の「古鏡研究」にとって
中国民衆の力をあらためて認識した、大きなターニングポイントとなる一冊である。
                         (林 裕己 2012年5月2日記)

※拡大図版は下記のURLからご覧いただけます(PDF)
http://www.chugoku-shoten.com/mokuji/cmokuji/6467901/6467901.pdf